■2012年10月

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■林斯諺「無名之女」読了

林斯諺「無名之女」読了。いやぁこれはひさびさにトンデモな作品を読んだなぁ。
補習班の講師をしている逸承の前に現れた女。姿形はまったく違うが彼女は自分のことを、1年前に失踪した恋人・芷怡だという。突然拉致され、脳の交換手術を受けたという。にわかには信じられないが、彼女は二人しか知らないはずのことを質問してもスラスラ答える。笑い方などちょっとした仕草も芷怡そのもの。半信半疑ながらも逸承は芷怡と一緒に暮らし始める。
諍いがもとで彼女との仲が冷たくなったときに逸承は芷怡そっくりの女性を見かける……。
日記形式で綴られる「過去」、「現在」、犯人視点の「断片」という3つの章が交互に書かれる。
哲学家にして探偵の林若平により真相が語られ、なるほどと思ったのもつかの間、第二の真相、そして度肝を抜く第三の真相が明らかになる。

解説によるとこの作品、第二回島田荘司推理小説賞に応募して落選したものを大幅改稿したものとのこと。想像するに、賞に応募したときは第一の真相が結末だったのだろう。
第二回島田荘司推理小説賞受賞作「遺忘・刑警」(「世界を売った男」)も、この作品と同じく「記憶」を題材にしているのだが、出来としてはやはり受賞作のほうがかなり上。それだけにこの作品を出版するにあたって改稿するのは当然としても、この結末はやりすぎ。
この展開がありだとしてら、およそどんな不可能トリックでも成立してしまう。百歩譲ってこの展開を認めるとしても、きちんと伏線を張って、読み終えたときに読者に納得してもらうようにするのが必須。その作業をせずに結末だけ付け加えたような印象。というか、これ、ふつうだったら編集者がダメ出しするだろう。

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「全アジア メイド喫茶カタログ」「萌えるタイ読本」などの同人誌をつくっています。

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